「踊る」ダンスに「観る」ダンス。ダンスを求めて世界を徘徊。


by enterachilles
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12年に一度のオリンピックと重なったバレエフェスも終了です。
マルティネスもカレーニョもおらず、マラーホフの体型もあんなかんじで今年はFunny Galaがないんじゃないかと懸念(?)していたのですが、オープニングで第4部の後に「第5部 ???」と映し出され、会場は謎の拍手につつまれました。まぁ、ガラに参戦している観客はほとんどFunny Galaの存在は知っている人たちだと思われるので、「謎」ではないかしら。

というわけで、これを書いている時点で実は本編の感想を書いていないのですが、先にFunny Galaの感想をば。どうしても、ガラはこっちのインパクトが大きくて…。

例のごとく、クロージングの「眠り」をオケが演奏し始めると、それを制止する人が。
で、登場したのは…今年はS氏ご本人ではありませんでした。前回も出てくるだけで精一杯という感がありましたから、さすがに今回はご本人登壇は無理だった模様。それはそれで、寂しい感もあります。
プレゼン慣れしていない朴訥とした Funny Gala の説明があり(常務理事のTさんという方でした)、Funny Gala の開幕です。

さて、Funny Gala のプログラムとキャストは以下の通りです。

1) オネーギン 鏡のPDD
タチアナ=ゴメス / 鏡のダブル・太っちょタチアナ=ラドメイカー / オネーギン=アイシュヴァルト / レンスキー=サレンコ / 掃除のおばちゃん=デュポン

2) ラ・シルフィード×明るい小川
シルフィード=コボー / ジェームズ=コジョカル / 謎のアニマル=ワシーリエフ

3) 赤提灯 居酒屋マノン(間呑)
ゴージャスマノン=マラーホフ / ライモンダ=メルクーリエフ / キトリ=ワシーリエフ / ラバヤ壺の踊り=フォーゲル?+ガニオ+オファルト??? / 孫悟空=シムキン / ニキヤ=ゴメス / ガムザッティの召使=オルガ先生 / 居酒屋マノンの(男装の)酔客=ロホ、アイシュヴァルト、サレンコ、オブラスツォーワ???

キャストで???ってなっているところは、自信なし。男装の酔客は、髭つけてたり帽子かぶってたりで…。

オネーギンは、「これ、クランコ財団に怒られないだろうか?」と心配になる。
マノンのベッドを生かして、ゴメスが本編以上に輝く序章であったのでした。
タチアナのゴメスさんは、手書きで手紙を書くのが面倒くさくて、iPadでメールを打つITガール(笑)。
鏡が汚れているのを、掃除のおばちゃんに拭いてもらうのだが、このデュポンの掃除のおばちゃんがアルカイダ風の顔の隠しっぷりで、最後の最後にスカーフを取るまで正体がわからず。最後に正体を明かすところで会場をさらった。デュポン=クールでFunnyなんて出ないでしょ、という雰囲気があるからか。しかも、カーテンコールでの私服姿が部屋着確定なスウェット姿で度肝を抜かれました。ほかの女性ダンサーはパーティー仕様のおしゃれなワンピでキメてるのに。
マックのポテト食べつつメール書いてたら寝てしまうタチアナゴメス。そして鏡のダブルは、肉襦袢を着込んだでぶタチアナ=ラドメイカー。鏡をのぞき込んで、「え!私こんなにぽっちゃり!?」と驚くゴメスの表情が愛らしい。タチアナラドメイカーは、鏡から飛び出してきてタチアナゴメスとオネーギンアイシュを取り合う。合間合間に、マックのポテトをもぐもぐするラドメイカーも超意外キャラ。途中で唐突にレンスキーサレンコが踊り始めるや否や、掃除婦オレリーに射殺される(射殺ネタは前回のFunny Gala青い鳥でもあった)。オネーギンに追いすがる二人のタチアナは、決闘に向かうレンスキーにすがるタチアナとオルガのようでもあり。というか、Funny Gala ももはやプティパをパロディーにするステージは終わり、次のレベル=オネーギンとかマノンとか、古典以外をネタにするステージになったのだなぁ、とやや感慨深い。だって、オネーギンやマノンはみんなもう全幕見たことあるもんね?と。

ラ・シルのコボーとコジカルは、もう「Funny Gala でもご一緒なんですね、お二人~」と揶揄したくなる程ラヴラヴ…。えっと、コボーさんがどこかの芸術監督に就任する日も近いかな、と思います。Funny Gala で弾けた男性ダンサーは、その後出世=芸術監督就任率が高いと思っております。マラーホフとか、ルグリとか、マルティネスとか。彼のイキイキとした変態シルフィード役が、ジェームズキルト姿でも愛くるしさ爆発中コジョカルの横で引き立っておりました。ちなみに、彼が劇中で踊ったのはシルフィードのヴァリではなく、明るい小川のバレエダンサーの女装ポワントヴァリです(http://www.youtube.com/watch?v=h0rLRw9WKxQ&feature=youtube_gdata_player)。
そう考えてみると、彼の場合は単なる女装ではなく、まぁ本編で踊ってもおかしくない作品チョイスでもあるということでしょうか…。それ程ポワントワークで見せるタイプではないですが、超絶似合わないロマンチックチュチュと花冠で「ニヤ」っとするシーンはなぜかもう一度見たくなるキモかわいさでした。そして、最後に登場した謎のアニマル系パジャマのワシーリエフは、「クンクン、ポリポリ」と小動物のような仕草で舞台を横切って終わりという謎の役回り。


最後の最後で、マラーホフ Funny Gala 芸術監督の登場です。前回も言われていたことですが、「Funny Gala に注力しすぎて、本編では手抜き演目が多い」疑惑は本年も健在でした。ただし、ポワントワークではもうマラーホフの時代は終わってしまいました。今年は、とにかくゴメスさんの2演目出演のやる気っぷりと、メルクリーエフ(前々回のFunny Galaで初参加のわりにカルメンで女装&乳首チェーンという悪趣味たっぷりに走った扮装で登場、やや会場引き気味)はまっとうにライモンダでパワーアップしたポワントワークにもっていかれた感があります。ワシーリエフも、1幕キトリのヴァリをペアテ入りで熱演+ポワントでスパルタクスばりの跳躍で会場をわかせたのですが、ポワントの際の膝の曲がりっぷりがやや不安ではあったなぁ、と。跳躍でごまかした感はぬぐえないので、やや力不足かと。ゴメスさんかメルクリさんは、ちょっと鍛錬すれば、マルティネス御大の往年の大技、イタリアン・フェッテをマスターする日もそう遠くはないのではないでしょうか。(本人らの意向は知りません)
今回マラーホフが凄いなぁ、と思ったのは、マノン2幕のこのシーン(http://www.youtube.com/watch?v=h0rLRw9WKxQ&feature=youtube_gdata_player)をもってきたところ。普通のガラでやる踊りじゃないんですよ。しかも、マノン1幕のPDDはコジョカル組が踊ったけれど、このシーンは誰が踊ったわけではない。衣装的な都合とかもいろいろあったのでしょうが、しなをつくるマラーホフ!誘惑するマラーホフ!と、Funny のマラーホフをどんぴしゃで堪能できる作品。本編より10歳くらい顔も若返っていたような。
あと、赤提灯マノンの酒場では、自分の見せ場が終わったヒトから舞台上で本気の飲酒でした。ロシアンな皆様=マラーホフ、メルクリ、ワシーリエフが「まぁ一杯」と瓶ビールを注ぎあい、酒を酌み交わす光景が微笑ましい。みんな女装にポワントですが。ワシーリエフが特にぐいぐい飲んでました。
メルクリライモンダは、頭につけた大きな羽根をばさばさいわせながら、ライモンダのヴァリで「ばしーっ!!!」と大きな音を立てて手を打ち鳴らす姿が強烈。小芝居も手慣れた雰囲気。
シムキン孫悟空は、孫悟空コスチューム+ブロンズアイドルの踊りという不思議なミクスチャーで、最後に「KAMEHAME-HA!!!」と叫んで退場。
ゴメスニキヤは、芸達者っぷりがニキヤで爆発。蛇ではなく、鰐に噛まれ、その鰐にプロレス技をかけるニキヤ。毒消しの薬ならぬ、ビールを飲み干すシーンの小芝居の絶妙さを含め、ファニーでもっとも株をあげたのはゴメスでした。次回のファニーのエースは、ゴメスで期待。マラーホフも、後継者ができて安心?
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# by enterachilles | 2012-08-18 22:54 | dance review
Aプロではロパートキナ一人が別次元で、他の組はなんだかデジャヴ演目が多く、ダンサー同士の火花が散るようなフェスらしいフェスではなかったのに比べて、Bプロは断然面白かったです。しかし、長かった…腰痛くなるかと思いました。あと、Aプロはパリオペ陣の存在感がロシア組に圧倒されていたのに対して、パリオペ陣のメンバーが増えたのもBプロのポイントでしょうか。テクニック的な部分での各組のプライドのぶつかり合いと、円熟組の至芸とがいいかんじのミックスになって、フェスらしいフェスだったかと。

「チャイコフスキー・パ・ド・ドゥ」
ポリーナ・セミオノワ フリーデマン・フォーゲル

この二人は身体能力に長けているのだから、物語バレエに欲を出さずに純粋ダンスに行ったほうがいいんじゃないかと思いました。プティパっぽいバランシンでしたが。軽さやスピードに乏しいのが、プティパっぽさになってしまったのかしら、と。Aプロと同様、オープニングはバランシン。

「パルジファル」 
カテリーナ・シャルキナ オスカー・シャコン

正直、このメンバーの中では存在感が薄かったです。せめて、ベジャール鉄板作品だったらもう少しインパクトを残せたのではないかと思いますが、あまりベジャールらしい動きや意匠がある作品ではなかったのが残念。そう考えると、やっぱりガラ形式の公演にはジルなんでしょうかねぇ。定点観測的ロマンのアダージェットが観たい。

「タイス」(「マ・パヴロワ」より)
上野水香 マシュー・ゴールディング

作品的に仕方ないんですが、ゴールディングはサポート担当。サポート担当に徹するダンサーは、なぜかいい人に見えます。サポートされながらの回転のパが多いんですが、タイスにしては回転に勢いがあり過ぎる気がします。ていうか、東バのダンサーがプティを踊るんですねぇ、とそちらのほうが焦点なんでしょうか。作品選びがどうも私には同意しかねる部分です。

「エフィ」
マライン・ラドメーカー

ゲッケの作品は、Aプロでフォーゲルがやはり後ろ向きで登場してくる上半身裸のソロ作品を踊っております。つまり、背中の筋肉フェチってことでいいんでしょうか→ゲッケ。フォーゲルに「オーランド」(ヴァージニア・ウルフです)の全幕作品を作ったはずなんですが、あの痙攣多発、作品のうち2/3以上は後ろ向きという振付スタイルで、どうやって全幕ものを作れるんでしょうか…。

「ライモンダ」
タマラ・ロホ スティーヴン・マックレー

登場から度肝を抜かれるのはその衣装。蝶ネクタイのジャン・ド・ブリエンヌです。ロホのライモンダは青のスカートドレス風チュチュ。ね?フェスっぽい遊び心でしょ?という雰囲気が一気に第一部から漂ったのは、このロイヤル組の趣向のおかげ。衣装の趣向だけじゃないのが、このお二人の本領。マックレーの鮮やかなシェネからのザンレールと、ロホの定番フェッテトリプルが踊りの面からも祭り感を演出。演目を見て、「えー?ロシア組じゃないライモンダってどうよ?」と思っていた私をお許しください…。

「ロミオとジュリエット」より第1幕のパ・ド・ドゥ
アリーナ・コジョカル ヨハン・コボー

今回のバレエフェス、唯一の(!)マクミラン作品。マクミランのロミジュリって、クランコ版などと比べると官能度高めな振付なんですが、この二人の振付は小さいところにいろいろと手が加えられていて官能度合は少な目。パートナーシップはもちろんパーフェクトで言うことないのですが、このPDD、男性ダンサーの勢い溢れる若さが見せ場の一つという意味では、コボー先生はちょっと厳しいかなぁと。

「ウィズアウト・ワーズ」
オレシア・ノヴィコワ レオニード・サラファーノフ

裸祭りですかね、今日のテーマは…、とやや不安になったデュアト作品。美しいラインの二人が美しいポーズをつないでいく振付なのですが、え?デュアト?と。

「椿姫」より第3幕のパ・ド・ドゥ
アニエス・ルテステュ ステファン・ビュリョン

超!楽しみにしていた、ルテステュとビュリョンの椿姫だったんですが…ビュリョンのアルマンは、ガラの短い時間でも激情するリアコブ先生のアルマンと比べると、ちと大人しいです。全幕で観ると違うんでしょうか。あと、ルテステュがなんだか重そうだったのが気になりました。全幕でガシガシ踊りこんでいるはずのこのペアの割には、リフトが超スムーズ!ではなかったのが、ルテステュの動きにあった気がして。

「ラ・シルフィード」第2幕より
エフゲーニャ・オブラスツォーワ マチュー・ガニオ
東京バレエ団

「可愛いだけじゃ、ダメかしら?」って声が聞こえてきそうな、オブラスツォーワのシルフィード。いいんだと思います、だってラシルってそういう話だから。そういう意味では、愛らしさダダ漏れなオブラスツォーワってまさにラシルにぴったりのダンサーなんだなぁ、と。ああ、でもラシルは私、ブルノンヴィル版のほうが好きなんです。あと、サポートやリフトに何があるわけではなく、というかむしろスムーズなパートナリングなんですが、オブラスツォーワとガニオの間に踊りのケミストリーを感じない。

「マーラー交響曲第5番」より"アダージェット" 
エレーヌ・ブシェ ティアゴ・ボァディン

ブシェの脚線美にホレボレ。膝下の長さが尋常じゃない。そしてその美しさに劣らぬ、ボアディンのシンクロっぷりがノイマイヤー好きにはたまらない。

「シェエラザード」 
ポリーナ・セミオノワ イーゴリ・ゼレンスキー

セミオノワは、どうしても健康美が目立ってしまい、シェエラザードの妖艶な色気というよりは楽しく踊り明かすって雰囲気なのが好みじゃありませんでした。身体能力は凄いんですけど。ゼレンスキーはAプロに引き続き、奴隷パンツ姿の上半身の柔らかな色気に惚れ直しました。柔らかでありながら、ダイナミックな跳躍も健在。

「アザー・ダンス」
オレリー・デュポン ジョシュア・オファルト

POB組のロビンスを見て、改めてルグリ先生の偉大さを知りました。アザー・ダンスのデフォルトがルグリで刷り込まれてしまっています。ルグリと踊るときは対等なのに、この作品では明らかにデュポンがリードしていました。デュポンのロビンス、抜くところは抜くその洒脱さが見事。オファルトは緊張している様子が伝わってくる踊り。生真面目に踊っているのですが、抜きの部分がないので面白くない。ロビンスは真面目に踊るだけじゃダメなのねぇ、と思わせる演目でした。

「海賊」
ナターリヤ・オシポワ イワン・ワシーリエフ

海賊@バレエフェスは、「どや」でいいんです。昔ほど乱暴でもなく、でもきっちり盛り上げるパを入れてくるのはさすがオシワシ組。オシポワのヴァリエーションは、珍しい曲と振付ものもでした。後からyoutubeで見てみたら、これの7:25あたりからのヴァリエーションだったようです。
http://www.youtube.com/watch?v=QQXDy3sqWBA
いきなり跳躍のパから入るヴァリエーションゆえ、オシポワにぴったり。跳躍のパというか、もはや地に足をつけている時間のほうが短いシークエンスでした。 グランフェッテも、前半は足替えを入れつつ、後半はダブル。やるならこれくらいやらなきゃ、とレベルを上げまくった海賊。

「ル・パルク」
ディアナ・ヴィシニョーワ  ウラジーミル・マラーホフ

マラーホフがちゃんとルパルクを踊れるんだ、という事実にほっとする。チュー&振り回しリフトも不安げなくこなしていました。ヴィシニョーワは、POBダンサーズのルパルクとは違い、ど直球の色気に完敗。マラーホフを見ているのか、それともここではないどこかを見ているのか。

「コール・ペルドゥート」  
スヴェトラーナ・ザハロワ アンドレイ・メルクーリエフ

デュアトのザハロワですかー。一昔前は想像もしなかった組み合わせ。ザハロワは、もう古典に興味がないのでしょうか。私は今回のバレエフェスで、ザハロワはコンテのほうが良いと認識しました。特にメルクーリエフと踊るとザハロワのコンテも全く違和感がありません。コーカサス方面を思わせる音楽と強さのある振付。
ちなみに私、この作品を2001年オランダで、Introdansというカンパニーが上演したのを観たことあるみたい。

「ジュエルズ」より"ダイヤモンド"
ウリヤーナ・ロパートキナ マルセロ・ゴメス

もう、ここらへんから怒涛のプログラミングです。ロパートキナのダイヤモンドは、ルテステュのダイヤモンドとは全く趣が異なります。ルテステュのダイヤモンドが、輪郭のはっきりしたパでポーズをつないでいくものであるとすれば、ロパートキナのダイヤモンドはすべての動きがよどみなく流れるようにつながっていくダイヤモンド。それも、ゴメスのサポートの安定感あってのことでしょうか。

「オネーギン」より第3幕のパ・ド・ドゥ
マリア・アイシュヴァルト マニュエル・ルグリ

アイシュヴァルトのタチアナは至芸。何度見ても、手紙を破ってからのやりとりは泣けてきます。一瞬たりとも目が離せないので、目が乾く乾く。クランコの振付も、タチアナ、この場面で心揺れすぎでしょうというくらい、縋り付きしなに背を向けるというやりとりの繰り返しなんですが、もう音楽のチョイスと相まって滂沱。

「ドン・キホーテ」
ヤーナ・サレンコ ダニール・シムキン

シムキンはありとしても、サレンコのキトリがトリなのはいささか荷が重いのではないかと思いましたが、想定外にサレンコが気を吐いていました。シムキンは珍しく回転系のパの絶対的安定感を欠いていましたが、アダージョに片手リフトは長時間頑張ってました。サレンコが気合に満ち満ちていたのは、アダージョ、ヴァリエーションのバランスでみせていた箇所やコーダのグランでトリプルをキメてきたところ。やや踵が落ちてしまった場面もありましたが、緊張感が伝わってきたところも含めて、トリの役割を十分務めていたと思います。
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# by enterachilles | 2012-08-11 23:19 | dance review
芸術監督だらけの今年のバレエフェス、Aプロの参加メンバーは特にその趣が強いのでした。芸術監督(To beも含めて)数えてみました。暇ですね…。ルグリ、ゼレンスキー、マルティネス、ロマン、マラーホフ、ロホの6名。Aプロ参加ダンサー31名のうち、6名が芸術監督です。ちょっと多すぎじゃないでしょうか。芸術監督=ピークを過ぎたダンサーとは言い切れませんが、バレエフェスの愉しみの一つである、日本に紹介されてこなかったRising Starや今が旬!のダンサーが一堂に会している点が今回は薄かったのは否定できません。少なくともAプロでは「超新星!」ダンサーは一人もいませんでした。

そして、前回は休憩2回だったのが今年はまた休憩3回バージョンに戻っていました。およそ4時間のマラソン鑑賞です。ダンサーは1演目(なぜかセミオノワとフォーゲルだけは2演目)だからいいんですが、観客の身としては…。しかも、今回はベテラン、大御所が多いので気が抜けないんですね。あと、このダンサーとこの演目か!という新鮮味がほんとに乏しかったのがAプロでした。既視感が伴うなぁ、と。

以下、演目ごとの短評です。徐々に追記していきます。

「スターズ・アンド・ストライプス」
ヤーナ・サレンコ ダニール・シムキン

前回のバレエフェス注目の一人であったシムキンが冒頭から登場です。前回もAプロ第一演目はシムキンのチャイパドでした。フェスが始まる前に勝手に第一演目予想をしていたのですが、(トリはドンキと決まっているので)大当たり。えっと、なんだか第一部はバランシンで始める傾向があるみたいです。バランシンだと無難って感覚もあるのでしょうか。(失礼)永遠の少年ダンサー、シムキンはフレックスでの動きが可愛らしいです。ABTに行ってからは多少体型も逞しくなった気がしますが、それでも青年以上の役はイメージできないです。サレンコとのペアは安定感があって素敵ですが、前回のコチェトワとのペアのほうが祭り感のあるPDDでした。Bプロ以降に期待。あ、ただしプログラミング的に日本初披露のシムキン演目ではなかったかと。

「モペイ」
フリーデマン・フォーゲル

これは、どこかのガラで観ましたね…ルグリのフレンズ公演だったでしょうか。ゲッケの振付をこの作品で初めて目にした記憶があります。痙攣にも似た特徴的な動きです。この作品、長さ的にもガラで披露するソロ作品にぴったりです。照明さえどうにかなれば、過大な装置や衣装も必要ないですし、ラストの幕切れがキャッチーで受けもいい。フォーゲルはソロだと伸び伸びしてますねぇ、とちょっと意地悪な目で見てしまう自分がおりました。なぜでしょう…。

「幻想~『白鳥の湖』のように」より第1幕のパ・ド・ドゥ
エレーヌ・ブシェ ティアゴ・ボァディン

ノイマイヤー組は、ちゃんと前回のバレエフェスとは演目を変えてきてくれました。今回のフェスは、それだけでも好印象です。ボアディンのアルミードをもう一度でもよかったのですが、今回は白鳥でした。髭面ボアディンも良い…ってちょっとしたファンモードでしょうか。ボアディン、冒頭のルルベでのアラベスクのバランス以外はほぼ支え役の今作なのですが、そのアラベスクのキリキリとした伸ばしっぷりのみでその役を演じられるところが見事。ブシェは地味っちゃ地味かな、このメンバーの中では。

「ドリーブ組曲」
上野水香 マシュー・ゴールディング

えーっと、前回まで大不評を被っていた東バ特別参加枠の上野さんですが、今まで見た中ではフェスっぽさを出していた気がしました。気になるところがないわけではないのですが、マルティネス振付のコンサートピースの振付が踊り方に合っていたのかなぁ、と。ゴールディングは初めて観るダンサーでしたが、緊急登板にいろいろ協力してもらったから的なご褒美参加枠でしょうか。意外と(すみません、オランダ国立バレエは10年ほど前アムステルダムに住んでたときによく通ったのですが、クラシックはダメダメなイメージがあるもので)跳躍も回転も美しく、安定感のあるダンサーでした。全幕を観ていないのでなんともいえませんが、どちらかというとBoy Next Door系の役柄が似合う風貌をしていますね。コーダでマルティネスご本人がやる、「ジュテは右回転、マネージュは左回転」の変則マネージュではありませんでした。あれ、結構難しそうだからなぁ。

「扉は必ず...」
オレリー・デュポン マニュエル・ルグリ

「海賊」
ポリーナ・セミオノワ イーゴリ・ゼレンスキー

ゼレンスキー芸術監督の柔らかジュテにホレボレできる演目でした。セミオノワは、こういうスカっとする演目だと安心して見られますね。ただ、健康美すぎていかんせんミステリアスさというか、次はどう踊ってくれるのか?という期待感に乏しい。

「セレナータ」
ナターリヤ・オシポワ イワン・ワシーリエフ

「瀕死の白鳥」
ウリヤーナ・ロパートキナ

正直、また瀕死~?と思ってたんですが、すみません、私がバカでした。Aプロはロパートキナが一人異次元でした。鳥肌が立つような感覚というわけではないんです、ロパ様は。ただ、もう絶対的な存在感と不可侵さ。演目がこれまた、孤高っぷりを引き立てる。

「ロミオとジュリエット」より第1幕のパ・ド・ドゥ
マリア・アイシュヴァルト マライン・ラドメーカー

この二人のクランコ版ロミジュリは、マラーホフのグループ公演ですでに披露されていますが、クランコ版、これを観るととても好きになってしまう。マクミラン版が官能に足を踏み入れているバルコニーPDDなら、クランコ版はほんとに若い二人の疾走(暴走?)なのだなぁ、と。前回も思ったけど、チューにうっとり→くらっ、っていうアイシュヴァルトのジュリエットのチャーミングな動き(ここ、もしかして笑うところかも)、くらっと倒れそうになるジュリエットに駆け寄るラドメイカーのスピードに若さの暴走があまねく表現されている。

「ジュエルズ」より"ダイヤモンド"
アニエス・ルテステュ ジョゼ・マルティネス

もうこの二人での踊りを観られるのも最後かなぁ、という感慨をもって見ていました。マルティネスは、ひたすらサポート役で、Bプロ・ガラに出てくれないのも寂しい次第なのですが。ルテステュのダイヤモンドは、鮮やかなラインとパでバランシンの振付をつなぐ。ルテステュのキラキラ感を眺めているだけで幸せな自分。

「ディスタント・クライズ」
スヴェトラーナ・ザハロワ アンドレイ・メルクーリエフ

「パガニーニ」
マルセロ・ゴメス

「ラ・シルフィード」第2幕より
タマラ・ロホ スティーヴン・マックレー

「ブレルとバルバラ」
エリザベット・ロス ジル・ロマン

「明るい小川」よりパ・ド・ドゥ
アリーナ・コジョカル ヨハン・コボー

「カンタータ」
ディアナ・ヴィシニョーワ ウラジーミル・マラーホフ

世界初演らしいですが、デュアト×マラーホフといえば、ABTでのレマンゾですね。踊り盛りのマラーホフのレマンゾは美しかったなぁ…と感傷に浸りたくなるのは、マラーホフの衝撃の腹回りのせいでしょうか。美には人一倍うるさそうなマラーホフのあのお姿は…(泣)。今のところ、ルパルクが演目から外された理由はマラーホフの変貌以外に理由が思い浮かばないのですが。

「オネーギン」より第1幕のパ・ド・ドゥ
ポリーナ・セミオノワ フリーデマン・フォーゲル

「ドン・キホーテ」
オレシア・ノヴィコワ レオニード・サラファーノフ
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# by enterachilles | 2012-08-04 23:37 | dance review
1か月にわたるグルジア国立バレエの2012年来日公演(沖縄等地方での公演含む)の最終日は、特別プログラムと題された小品集。ニーナが一人でグルジアのバレエを担っています!という気合十分のプログラミングで、初見の作品が多かったです。グルジア色あふれる(バランシンが元々グルジアのルーツということも強くアピール)最終日の公演となりました。ニーナ夫=グルジア外務大臣や、つい先日ボリショイ引退公演を終えた岩田さんの姿も観客席に。

第一部

「サガロベリ」 振付:ポソホフ

グルジア民謡など、グルジア音楽をベース(テープ演奏)にした、ポソソフがグルジア国立バレエに振付た作品。ポソホフといえば、ラトマンスキーが人気振付家になる前は名前をよく聞いた時期もあったけど、最近はさっぱり耳にしませんね…とちょっぴり切なくなってみました。ベースはダンスクラシックなので、民族っぽさは音楽頼りかな。男性ダンサーの衣装はエキゾチック風でしたが。勿論プロットレスバレエなのですが、女性のラインを美しく見せる振付。男性パートが思ったより弱かったでしょうか。お国の民族音楽に振付けた作品としては、想定よりノスタルジックなかんじは薄かったです。ライティングで、女性のシルエットがうごめく様は美しかったのですが、それ以上でもそれ以下でもなく。

第二部

「ビゼー・ヴァリエーション」 振付:ラトマンスキー

3組のカップルが踊る、ラトマンスキーのプロットレス作品。これまた、グルジア国立バレエに振付けられた作品だそうです。ピアノ生演奏。プロットレスとは言えども、二人の女性がそれぞれのパートナーを横目に、もう一人の男性に惹かれている?みたいな動きがあったりして、むーん中途半端!と思いましたねー。普通のリフトに普通のジュテ、普通のアラベスク…で、印象に残る動きがないのです。私、意外とラトマンスキーの初期の作品「夢の中の日本」が好きだったりするので、ラトマンスキーのプロットレスに期待していたのですが…今回のプログラムの中でもっとも印象に残らない作品でした。

「デュオ・コンチェルタント」 振付:バランシン

音楽はピアノとバイオリンの生演奏。ダンサーが出てきた時点で、おおバランシンか、とわかりやすい練習着姿。男女1組のダンサーが、シンメトリーに動きを少しずつずらして踊る冒頭部分と、終盤真っ暗な舞台にスポットのライトの中で手を重ねあう仕草(ちょっとマリファント作品似てる?)が印象的。ストラヴィンスキー×バランシンは最強だね、と思わせる作品でした。ダンサーも二人とも強くしなやかで良かった。

「Falling Angels」 振付:キリアン

この日断然面白かったのは、この作品。ここにキリアンが入ると、そのキュートさとスタイリッシュさの絶妙なバランスが光るのだなぁ。所々、もう少しドライでフラットに踊ったほうがカッコいいよねー、と思う箇所もあったけれど、全体を通して8人の女性ダンサーが(意外と背が低いダンサーもいるのねーと気づく)大健闘。少しずつ動きをずらしていくところや、終盤にかけての盛り上がり。ライヒのドラミングもそれ自体カッコいいんだけど、そこにこういう動きが来るか!!!と。いやー、もう一回見たい作品でした。あ、ドラミングといえばRosasもありますね。

第三部

「マルグリットとアルマン」全1幕 振付:アシュトンン

ニーナ大ファンの私、常に彼女の舞台を観るときは贔屓目全開なのですが、それでも厳しかったです…アシュトンのマルグリット。この日のプログラムのトリであり、唯一のニーナ出演作品であり、フルでの上演であり、舞踊生活30周年ガラでも踊ったというこの作品。音楽もテープではなくオケ生演奏で気合の入った演目であることは十分理解できます。そもそもアシュトンのこの作品自体が私にとって全然魅力的でないというか、パドドゥがどれも中途半端に思えるのですね。そもそも一つ一つの踊りが短いし。あと、アルマンに札束を投げつけられて嘆くくだりのあたりなんか、もうこれダンスじゃなくて良くない?という直截的な動きと表情がダメ。更に、ニーナの大仰な表情とクラシックでは表現に昇華されている伸ばされた手足の動きとポジションが、この作品ではただただ過剰なだけに見える。ラストのカーテンコールではスタンディングオベーションになっていたので、「あちゃー」と思ったのは私のようなひねくれた趣味をもったモノだけだったのかもしれませんが、最終日、このガラでは違う作品が見たかったです。アンコールで踊られたグルジア民族舞踊のほうが面白かった。
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# by enterachilles | 2012-07-21 23:18 | dance review
07年ぶりのニーナの白鳥。07年は初めてグルジア国立Bを率いての来日公演でしたが、今回は「日本で最後の白鳥」が謳い文句。白鳥は、07年のプロダクション同様、ファジェーチェフ版のレッスン場夢オチ白鳥です。白鳥を見慣れた日本の観客には、正直1幕1場は見応えがないでしょう。1幕1場はレッスン場の設定で、主な舞台装置といえばミラーと可動式のバーだけ。衣装は小奇麗なレッスン着。グルジア国立の限られた予算での苦肉の策=ファジェーチェフ版なのでしょう。それでも、ニーナの健在っぷりを見に集まった観客はスタオベで喝采の嵐でした。ニーナの大輪の花っぷりに圧倒されました。客席はほぼ満席(正直、あのレベルのバレエ団にしては高い価格設定にもかかわらず)、プログラムに挨拶をよせていた外務大臣の姿もみかけました。

ニーナの相手はマトヴィエンコ。ウヴァーロフで観たかったな…というかなわぬ思いをもちつつ、マトヴィエンコには期待をしていなかったのですが、アナニアシヴィリとのパートナーシップという意味では期待以上に良かったと思います。彼女が思いっきり踊ることができるサポートっぷりはさすがでした。グルジアの芸術監督とキエフの芸術監督ペアという、プレイングマネージャー組。そう考えると、ニーナやその下の世代がマネージメントに移行していく中で、若手のスタープレーヤーは旧ソ連圏のみならず手薄な感が否めません。今回のグルジア公演とは全く別の話ですが、圧倒的な華をもつダンサーが少ない気がしますう。

今回多少懸念していたのは、もう50近い(!)ニーナがいくら超人的なダンサーとはいえ、タフなテクニック満載のブラックスワンをフルで踊るのだろうか?という点でしたが、杞憂でした。白鳥コーダのアントルシャ・パッセのシークエンスの鮮やかさは年齢を感じさせず、黒鳥のグランフェッテはALLシングル(往年のスピードはなかったですが)ながらも変則片手上げで危なげなく、コーダのピケターンで観客は熱狂の渦。

おそらく彼女の踊りを劇場で目にしたことがない人は、その踊りを映像でみるとアカデミックから一回り大きい様に過剰さを感じるのかもしれない。なぜなら、彼女の劇場で見せる大輪の華と不思議な暖かみをもつ踊りは、映像では半分も伝わっていないから。間近で見るニーナはとても小さく華奢なのに、舞台での存在感は大きなステージの三分の一は占めているだろうと思わせるくらいで、その変貌ぶりはマジックとしか言いようがない。一時期のバランス女王っぷりはなりをひそめたけれど、マトヴィエンコのサポートで永遠に回り続けそうなピルエットの陶酔とスケールの大きい踊りが一瞬で場を華やかにしてしまう支配っぷりに圧倒されつつ、彼女のステージのもたらす絶対的な幸福感に私も酔いしれた。

グルジア国立バレエは、07年、10年の来日とともに成長はみせているものの、やはり一流バレエ団というにはソリストクラスの層も十分ではなく、コールドも決して白鳥全幕の見せ場の一つになるレベルには達していない。アフメテリのロットバルトは、ニーナ&マトヴィエンコに相対する存在感をみせていたが、ニーナの後を継いでスターになるダンサーが欠落しているのはこのバレエ団の致命的な部分。ただし、ダンサーの体型は皆とても恵まれていて、3羽の白鳥の中の一人(ニノ・サマダシヴィリ?)はその中でもひときわ長身で手足の長いダンサーで目立っていた。
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# by enterachilles | 2012-06-24 23:14 | dance review
マノンは日本でも人気演目の一つだと思っていたのですが、2011-2012シーズン最終演目「マノン」初日は観客動員的に厳しかったです。私は小野さんマノンを観るためにこの日をチョイスしたのですが、正直やや不安もありました。というのも、昨年=2011年のマクミラン版ロミジュリを新国が上演した際のバレエ団の出来が「えー、これってマクミラン?」といちゃもんつけたくなる出来だったので。マノンは更に厳しくないかー?と。でも、今回のマノンはロミジュリのときの新国とは全く異なる出来でした。

印象的なPDDがいくつが放り込まれている(PDD自体も放ったり放られたりですね)マノンですが、最初のマノンとデグリューの出会いのPDDはややぎこちないものでした。ここは怪我したルディエールがほぼ座っているだけのところをルグリが踊るという日本での名演を目にしている観客のハードルが高い部分。というか、ギエムやバッセルのいた黄金時代ロイヤルがマノン全幕を日本で上演している他、ガラで散々一流ダンサーが踊っているマノンのPDDは全体的にハードルが高い部分かと。小野さんのマノンは全体的にデグリューとのPDDがダンスクラシックを崩し切れていないというか疾走感に乏しいものでした。小野さん自体はもう少し崩しでイケる雰囲気を感じたのですが、この作品でこそ相手役にベテランダンサーを持ってくるべきではないかと思いましたね。トリッキーなリフトなどは危なげなくこなしていたものの、もっと思いっきりひやっとするくらいの勢いを出すためには、慎重になってしまうきらいがある同年代のパートナーではないほうが良いと感じました。(デグリューは今シーズンパートナーを組んでいる福岡さんで、古典でのパートナーシップでは安定感があるのですが)一幕でのマノンとデグリューのパートナーシップという意味では、やや冒険が足りない気がしておりました。

ただし、小野さんが意外なところで変貌を見せていました。それは、寝室での毛皮と首飾りで心変わりしてしまうマノン&レスコー&GMのトロワ。レスコーとの共犯感がよく出ているのと、ねっとりとした踊りへの鮮やかな変貌。少女っぽさ、純粋さ、透明感の権化のような小野さんの踊りが変貌していくその過程にゾクゾクします。また、GMが乱入してくる前の2幕のマノンとデグリューの「対立の」PDD。これが良かった。全般的にマノンの物語ではやられっぱなしのデグリューが、初めて意思をもってマノンと対峙する。マノンの貧しさに対する恐れを表現するアイテムである、高価な手錠=ブレスレットに対する執着に立ち向かうデグリューの緊張感あふれるPDDがマノン全幕を引き締める場であることが今回初めて感じ取れた。

レスコーの菅野さんは小悪党っぷりを、GMのトレウバエフはねちっこさを、看守の山本さん(そんなキャスト!)の鬱屈したキャラクター、厚木さんと長田さんの小競り合いの娼婦っぷりと、脇をかためるダンサーたちもロミジュリの時とは打って変わったような層の厚さを見せてくれていました。次々シーズンも再演してほしい演目です。

沼地のPDDは、一時期ギエムがガラでいやっていうほど見せてくれた強烈なアクロバットで、これはやはりもう少し回数を重ねたほうが良いとは思いましたが、小野さんの変貌っぷりと浮ついているようで意志の強い不思議なマノンというキャラクターを演じる彼女の姿はもっと追い続けたいダンサーだなあ、と改めて思わせた演目なのでありました。
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# by enterachilles | 2012-06-23 23:12 | dance review
今回のシュツットガルトでの公演が日本初演のクランコ版『白鳥の湖』。端的に言うと、好みが分かれる作品でしたね(乱暴なまとめ)。白鳥としてありえないという全否定派と、オーソドックス版にない解釈が面白いという人々に。概して、前者のほうが多かったような気もしますが…。私は、白鳥としての出来は置いておいて、なんでクランコはこれを作ったんだ?という疑問にかられています。あ、あと、エヴァン・マッキーの評判は高まったかな。全体的に。

キャストは、オデット/オディールがアンナ・オサチェンコ、ジークフリートがエヴァン・マッキー。元々はアイシュヴァルトとラドメイカーの予定キャストだったのですが、アイシュヴァルトが怪我のためラドメイカーもパートナー降板のため、オサチェンコ&マッキーになったのでした。ちょっとラドメイカーの王子も見たかったなぁ。まぁ、じゃじゃ馬でおどけラドメイカーが見られたからよしとするか…。というわけで、オサチェンコ、マッキーともに初見のペアでした。

クランコ版白鳥のユニークさは、セルゲーエフ版をオーソドックスとするとすれば、特に一幕での曲順の入れ繰りが風変り(邪悪版黒鳥の曲とか、スローな曲が多い一幕)で、スローな曲で魅せるのはソリストクラスにはややdemandingだと思いました。一幕、ソリストの女性ダンサーが転んでました。ある程度勢いがある振りだと誤魔化せますが、ゆったりだと誤魔化せないので。あとは、これは解釈の問題ですが、クランコ版に対する予備知識ほとんどなし見たまんま解釈の視点からすると、オデット/オディールはロットバルトの一味です。そりゃあ風変りですよねぇ…というわけで、全否定がいるのもやむをえませんね。私は嫌いじゃなかったです、王子が溺死するラストとか。(普通、白鳥は能天気≒オプティミスティックに愛の力で二人とも助かるか、二人が天国で結ばれるかで、とにかく二人は運命共同体)

オデット/オディール=ロットバルトの一味説のベースは、

1) オデットがもののけ風白塗りメイク
2) 愛をうたい上げるというよりは王子が落ちたことへの高らかな勝利宣言のような白鳥のアダージョの盛り上がり
3) 王子のお仲間が白鳥を白鳥として撃とうとしているのに王子は白鳥を人間と認識してお仲間を止める
4) ぶーたれ王子の溺死と「こいつもダメだったか…」というファムファタルっぷりな四幕のオデット

4幕になってまぁ、ようやくオデット=ロットバルトの一味説は形を成すわけですが、2幕のオサチェンコのもののけ風オデット、私はその「憑いた」オデットっぷりを大変面白く見ておりました。まぁ、「これどうやってつじつま合わせるんだろうか?」とやや思いつつ見ていたのも事実なのですが、それで4幕でああきて、「なるほどぉ」と。そういう意味でも、オサチェンコの白鳥はまさに意図通りの2幕のオデットだったわけですね。冷たいオデットというのではなく、「この世のものではない」オデット、異形としてのオデットのオサチェンコは、アダージョの抑えた芯の強い踊りに見応えがありました。

2幕は主なところはいじってません。イワノフを踏襲しております。一幕での風変り感とのギャップが大きい。まぁ、コールドは隊形やらを多少いじっているわけですが、幾何学的な美しさという意味では満足度が低かったです。コールドの踊りそのものも揃ってない。まぁ、シュツッツガルトに求めるのはコールドの揃いっぷりでないといえばそうなんですが、白鳥だし、ねぇ。

3幕はオサチェンコがどうした!?という出来でちょっと残念でした。回転系のパが冒頭から不安定だったのですが、グランフェッテに至っては32回転回りきる前にバランスを崩して20回転くらいしか出来ていませんでした。グランフェッテの音楽の途中で気を利かせたマッキーがナイスフォローで踊り始めていました。オサチェンコ、基本的にアレグロが弱いのかもしれません。マッキー王子は軸の定まらないオサチェンコを一生懸命支えていましたが、グランはどうしようもないからなぁ。マッキー王子は長ーい手足を持て余すことなく、コントロールしていました。あと、3幕はロットバルトのスキンヘッドっぷりが風変り感満載です。黒鳥PDDのフィニッシュのポーズが不可思議なかんじなのも印象深いですが、だから?みたいな。

オデットもロットバルトの一味とはやや語弊がある言い方なのかもしれませんね。オデット=ファムファタル説のほうがやや近いかもしれません。オディール=一味なのはそうなんですが、ここクランコ版の白鳥ではオデットは「こいつもダメだろうなぁ」と思いつつも2幕で王子をひっかけて、「今度こそはこいつが救ってくれるかも!」という一筋の期待をこめて通例のオディール投入に至るものの、「やっぱりこいつも裏切ったか…次行くか、次」というロットバルトの物語の一部に組み込まれているものとして解釈していいんだと思います。その物語は永遠に繰り返されるもので、オデットはあきらめつつもその物語から解放されることのないキャラクター。解釈としてはとても面白い白鳥だと思います。

ただし、これがクランコ!?というのだけが釈然としないんですね。この世界観、どちらかというとノイマイヤーが作りそうな白鳥なんだよな。溺死→ルートヴィヒ2世→ノイマイヤー版白鳥につながるし。まぁ、ノイマイヤーはお師匠さんクランコの白鳥が作られた後にノイマイヤー版白鳥を作っているので、クランコのほうが先なんですけれど。クランコの作品の世界観とは全然違うからちょっと戸惑います。
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# by enterachilles | 2012-06-06 23:20 | dance review
シュツットガルトといえば、「オネーギン」か「じゃじゃ馬馴らし」が十八番(クランコの中でも特に)というイメージが強いバレエ団。最近は、特に日本ではクランコ作品がアツい雰囲気なのはなぜでしょうか。東バが「オネーギン」を初演したり、パリオペが「オネーギン」をレパートリーに入れたのが大きい要因でしょうかね。というわけで、シュツットガルトの2012日本公演のオープニングは、「じゃじゃ馬馴らし」です。

キャストは、キャタリーナ=スー・ジン・カン、ペトルーチオ=バランキエヴィッチという、外さないだろうなぁという鉄板ペアの日をチョイス。スー・ジン・カンを観たかったってのもあるのですが。

「じゃじゃ馬」、実は全幕を見るのは初めて。想像以上に、キャタリーナの振付がじゃじゃ馬です。蹴り飛ばしたり、ひっぱたいたりと、乱暴三昧でコミカルな振付は、同じコミカルでもアシュトンとは大違い。アシュトンはもっと素朴で牧歌的だけれど、この作品はもっとスピーディーで都会的なコミカルさ。複雑かつ大胆なリフトやステップの主役二人の動きもさながら、自然かつ「個人個人」にも「群舞」にもなるコールドの扱いのユニークさが心地よい。特に1幕ラストの、キャタリーナとペトルーチオの結婚式の場の群舞の一挙手一投足の鮮やかな振付が、場の盛り上がりを引っ張っていた。そしてこの日のルーセンショーは、ラドメイカーでその王子然とた容姿とは裏腹に、ナチュラルな喜劇性のキャラクターを演じていた一方で、ふとした場で見せるグランジュテの涼やかさに目を奪われる。

スー・ジン・カンを観に行ったとはいえ、記憶に残ったのはバランキエヴッチのペトルーチオ。カンのキャタリーナは1幕での野獣のようなキャタリーナと「懐柔された後の」キャタリーナの落差を見せるキャラクター。バランキエヴィッチのペトルーチオは、その酔っぱらい無頼漢ぷりが登場から板についており、こんなに酔っぱらい役が似合うバレエダンサーはいないだろうなぁというキャラクターっぷり。今で言うと、1幕での登場シーンのパトルーチオのキャラは、パイレーツオブカリビアのジョニー・デップといったところか。彼の回転系のパの強靭さが、酔っぱらい役の振りのスピード感にぴったり。(2幕ラストのマネージュでは、勢いづきすぎて着地でやや抜け気味になってはいたものの)

しばらくクランコフィーバーは続きそうだた、やはり本家シュツットガルトの「じゃじゃ馬」はアットホームかつ、踊りこんでいる十八番であるなぁと感じた一夜であったのでした。
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# by enterachilles | 2012-06-01 23:53 | dance review
ヨルダン帰国の翌日にバレエ・ブランはなかなかシュールです。
しかし、小野さんの白鳥は見逃せないと初台に向かったのでした。

新国の白鳥を観るのがもの凄く久しぶりであることに気付いていなかったのですが、幕開きがプロローグ付きブルメイステル版風で「あれ…あれ??」と戸惑う。かと思いきや、ブルメイステル版風なのはプロローグがついているだけだったり、ルースカヤを入れてるのはいいんだけど振付が酷すぎて直視するのが辛かったりとか、一応「牧阿佐美版」らしいですけど、いろんなものの寄せ集め(黒い白鳥がいるのはセルゲイエフ版風だし)でしかないのが痛い。セルゲイエフ版じゃダメだった理由はなんなんでしょうかねー。ふぅ。

そんな中、オデット/オディールの小野さん、ジークフリードの福岡さんの主役ペア、ロットバルトの厚地さんは真摯な踊り。小野さんは、決して私好みの「クールビューティー系」王女オデットではなく、どちらかというとGirl Next Door系の姫オデット。王子との出会いの場も、凛とした拒絶からの雪解けではなく、戸惑いからの雪解けが印象深い。2幕はやや硬い印象を受けたことは否めないが、そんな中にも彼女の音楽性と正確なパの運びは光っている。
オケの大胆な鳴らしっぷりの中、アナニアシヴィリばりの速度でグランフェッテのシーンを迎えたところ以外は、音楽との乖離を一つも感じさせない(音楽を観客に意識させることない)のが彼女の凄いところ。ただし、白鳥が小野さんのレパートリーの一角として存在感を示すためには、彼女なりのオ/オ像をより鮮烈に描き出すことが必要になるのだと思う。
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# by enterachilles | 2012-05-06 22:35 | dance review
ぺトラと死海でプカプカと紅海のきれいな海!そしてロレンス萌えなワタクシ。このヨルダン旅行記をまとめると、こんなかんじ。そもそも、行くまでのお話。

ヨルダンに行きたいなぁ、とぼんやり思い始めたのはいつ頃だったでしょうか。エジプト後くらいかな。東南アジアもヨーロッパもあらかた行ったので、アフリカ・中東がNext destinationになってきたわけで。で、アフリカは国立公園めぐりになるけど個人ではちょっと難しそうだし、中東かなと。中東の中で、ざっくり安全そうなイメージがあるのはヨルダンだしー、というノリで決めたかんじです。旅行先を決めたのがアラブの春の時期でもあったので。それともう一つ、マイレージが余っていたというのもありました。そろそろ期限切れだしと思ったけれども、GWなんてマイレージでそうそう取れないんだよなーとうだうだしていた時に、そうだ!エティハドだったらGWど真ん中でもチケット取れそうじゃんと思いついたわけです。エティハド、アンマンへの乗継もそう悪くないのですよねー。たまには一人で行こうと思っていたのですが、話をしたら行きたいというので母を連れて行くことになりました。航空券は私のマイレージで…。しかしサーチャージ高過ぎます。

さて、往復の国際航空券を確保したら次は現地のアレンジです。ヨルダンの歩き方を読むと、自分でバスを乗り継いで回れないこともなさそうだったのですが、どうせ死海や紅海に行くならリゾートしたいし、リゾートするならスーツケースだし、スーツケースだとバスは厳しい。そして同行者が母となると、そこまで辛い移動はさせられないだろうというわけで、ヨルダン国内の足はタクシーチャーターかパッケージの選択肢になりました。現地に着いてからでもタクシーチャーターはいくらでも可能そうだったのですが、着いて早々交渉が面倒くさいのと、GWという限られた休暇中にちゃんと東京に帰らねばならないじゃぱにーず・さらりーまんなワタクシとしては事前にアレンジしておいたほうが楽なんじゃないか?と思ったのです。
で、お問い合わせをしたのが、スリランカのときにお世話になった、ややマイナー系目的地に強そうな日本の旅行会社さん。もちろんそこもヨルダンのツアーを扱っているのですが、「航空券は持ってるんだけど、ランドオンリーってダメですか?」と聞いてみたら一も二もなくOKだというお話。ただ、そこのツアーの内容だとアカバが入ってないんだよなー、と悩む私。
で、そこのツアーもガイドさんは英語だというので、だったらいっそヨルダン現地のツアー会社にアプローチしてみたらどうだろう?と思い立ち、さっそくメール。「○日間で、こことこことここを回りたいんだけど~、ぷらいべーとびーはいくると英語ガイドさんで、ホテルは全部5つ☆でいかほど?」と。ちなみに、現地ツアー会社といってもぐぐってみると山のようにエージェンシーが出てくるんですね、ヨルダン。一応、「ヨルダン観光局のエージェンシー一覧に載ってて」「英語でのインフォメーションがある程度充実していて」「サイトのデザインが古めかしくなくて」「サンプル旅程が掲載されている」ところを基準に、3つくらいの会社に連絡をとってみました。すると、一つの会社からは連絡がなく(…)もう2つの会社からはすぐに「こんな旅程で○○ドルになります!リクエストあったら言ってね!!」と大変やる気に満ちた返答がやってきました。やるじゃん、ヨルダン!
しかも、見積もりは2社で大きくは変わらず、日本からのツアー代金などと比べると(航空券代を差し引いても)かなりお安い!これは、現地ツアー会社にアレンジをお願いすることに決定です。2つの会社のうち、どっちにするかは正直勘で決めました。見積書のレイアウトがイケてたのと、見積書の日程に細々と注意事項が書いてあるのが自分の性に合うかんじだったので。
その後は、細かい日程を詰めたり(回る順番とか)、泊まるホテルを細かく指定したりとか10通くらいメールのやりとりをしたのですが、担当者がとってもcapableな人でここにお願いしてよかった!という代理店でした。後日TripAdvisor(代理店の評価とかもあるんですね)を見たら、この会社の評価が大変高く、納得。

さて、そんなわけで往復の国際航空券はマイレージのエティハドで、ヨルダン国内は現地旅行会社の個人ツアーのヨルダン旅行に出発です。

毎度空港で写真の一枚でも撮ろうかと思うのですが、見事に忘れますね。エティハドは相変わらず遠くのターミナルに追いやられているのに加えて出発が夜遅いのでターミナルはエティハドの乗客のみ。相変わらず空いてるといいなぁ(年末ドバイのときはガラガラで快適だった)という淡い期待は裏切られ、満席の模様…。GWだしね…甘かった。エティハド、最近はツアーでも使われているからですかね。ヨルダン行のツアーもエティハド往復の商品がありますし。文句は言うまい、マイレージで乗ってるんだしね。

↓と言っている間に、乗継地アブダビ空港に到着。往路は少々時間を持て余し気味の乗継具合。前回私がドバイから買って帰った、ラクダミルクチョコとパッチチョコがいたくお気に召した母は、帰りの乗継で大量に買って帰る!と息巻いておりました。まだ往路乗継です…。ま、アブダビ乗継にすると、お土産に困ることがないのは楽チンですね。空港で大量に売ってますから。
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アブダビ→アンマンは、時間にして2時間くらいのフライトで、国際線というよりは国内線の感覚に近いでしょうか。エティハドの乗客も、白人からヨルダンに帰る人から我々アジアからの旅行者まで様々でした。食事も出てきた気がします。ブロイラー気分を高めるイベントですね。

アンマンの入国審査はとっても簡素だった気がします(うろ覚え)。ビザ不要だし。というか、旅行会社の人
がイミグレ「前」に居て、声をかけられたんだったかな。ここに一般人が入ってちゃダメでしょう、というエリアです。「あそこのイミグレ越えて、そこで我々のスタッフが待ってます」って案内をする係の人でした。超分業制なんですね。イミグレを越えたら、「エアポートコーディネーター」みたいな肩書きのこれまた旅行会社のスタッフに落ち合います。彼は、クライアントを出迎えてドライバーに引き渡す役割の係らしい。我々以外にも、白人のおじちゃんおばちゃんグループがいましたが、ツアーはもちろん別です。

ドライバーさんにご対面。名前忘れてしまいました。このドライバーさん、どういうわけだか1日目だけの方で、割と若めでドライな人でした。あ、ちなみにヨルダンではプライベートカーのドライバー=観光ガイドを意味します。ドライバーさんと別にガイドさんがいるわけではありません。English-speaking driverと書いてあったら、彼はツアーのアレンジをしたり簡単なガイドをしてくれたりする人だと思ってください。そう、つまりどんなドライバーさんにあたるかでプライベートツアーの質も大きく変わってくるということですね。

ここで、念のため旅程をご披露しておきます。ご披露というほどのことでもありませんが…。

Day 1 : アンマン着。マダバ、ネボ山観光、死海で一泊。
Day 2 : 死海発、ワディラムでジープツアー。ぺトラで一泊。
Day 3 : ぺトラ観光。ぺトラで一泊。
Day 4 : ぺトラ発、アカバ着。アカバで一泊。
Day 5 : アカバ発、ジェラシュ観光。アンマンで一泊。
Day 6 : アカバ観光、アンマン発→日本へ。

結構ハードに見えるかもしれませんが、よく見るとアカバで1日のんびりとかしているため、合宿形式にはなっていません。

↓初日はまず、マダバです。えーっと、正直初日の観光内容は私的には山場ではありません。ヨルダンだけど、昔の教会が沢山あって、モザイクが有名なところ=マダバくらいの知識しかありません。マダバとネボ山は大体セットで、ここらへんは旧約聖書・新約聖書の世界に詳しい人ならとても思い入れのある場所なんだろうなぁ、くらいは薄っすら感じておりました。そのため、マダバではこの聖ジョージ教会しか訪問しておりません。それより早く死海に!みたいな…。
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↓これが有名な、モザイクで描かれたパレスチナの地図。有名なって言っても、ヨルダンのガイドブックくらいでしか知りませんけど。
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↓確かに足元にあるモザイクにしてはよく残ってます。大きいしねー。
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↓教会内は思いっきり観光客だらけ。
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↓私の興味の薄さがよくわかる一枚。教会外観ですけど、何か?みたいな。
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この後はネボ山に参ります。マダバに比べるとネボ山のほうが「私でもわかる聖書の登場人物=モーゼ」が死んだ場所ということで、興味はありますね。「あれが約束の地だ」ごっことかいう、罰当たりな遊びもしてしまいました…。それは後述。でも、一応ヨルダンから帰ってきて「神って、日本人にとってはアラーとかエホバとか言うよりも、妖精さん(貧乏神とか、貧乏アラーじゃおかしいもんね)に近いんじゃないだろうか?」と神について考えたりしたんですヨ…。で、手塚治虫の「ブッダ」読んでみたりとか。
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# by enterachilles | 2012-05-01 23:50 | Jordan 2012